歯の構造


◎エナメル質
人間の体のなかで最も硬いところです。

◎象牙質
カルシウムが少なく質がもろいため、むし歯がここまで進むと、その後は加速度的に進行していきます。


◎歯髄(血管と神経)
血管と神経の部分。歯髄の中には象牙質をつくる細胞があり、血管を流れる血液からたえず栄養と酸素が送られるために、歯を保護するはたらきをします。

◎セメント質
露出すると磨耗しやすい部分です。

◎歯根膜
歯は強い繊維の束である歯根膜によってしっかりとあごの骨に固定されています。



虫歯の進行

乳歯は永久歯とくらべて表面の構造が未熟な上、エナメル質や象牙質の厚さは永久歯の半分、だから虫歯があっという間に進んでしまいます。
また、子どもの歯の特徴は乳歯から永久歯に歯がはえかわることです。乳歯のときにむし歯が多いと、むし歯菌が増えている状態の中に永久歯がはえてくるので、永久歯もまたむし歯になりやすくなります。

虫歯(カリエス)の進行は、C0度からC4度に分類されます。

CO:むし歯の始まり(観察が必要)
表面が浅く溶け初期の状態。表面が白く濁ったり、溝が茶色になったりしますが、見ためにはほとんどわかりません。削らずに再石灰化を促して、観察をします。


C1:痛みを伴う自覚症状なし
歯の表面に白い斑点となって現れ、だんだん黒ずんできます。奥歯では溝に沿って白いスジ状になることがあります。
エナメル質だけが溶けはじめた虫歯で、痛みなどの自覚症状はありません。


C2:冷たい水や風が歯にしみる
むし歯は、エナメル質と象牙質との境にそって、横に広がることが多く、広い範囲を削らなければならないことがある。


C3:熱いものもしみズキズキ痛む!
歯髄を取ると歯はもろくなります。しかし、歯髄はデリケートで、炎症をおこすと治りにくく腐りやすいので、取らざるをえない場合が多いです。


C4:歯の根だけ残る末期症状
以前治療した歯から重症化することが多いです。歯の根までむし歯になるか、化膿していると抜歯する場合も。




妊娠中のお口の健康

◎妊娠や出産を経験した女性は、赤ちゃんにカルシウムを奪われて歯が悪くなるといわれていますが本当でしょうか?

それはちょっと違います。赤ちゃんができると、ホルモンのバランスが変わります。この影響で、唾液の分泌量が減り、ネバネバも強くなって歯に汚れがくっつきやすくなります。また、つわりの時期を過ぎると、食べものを口にする機会が増えます。

妊娠中は、むし歯や歯周病になる条件がいくつも重なり、どうしても歯や口の病気が始まりやすいのです。

おかあさんの歯や歯ぐきの病気は、赤ちゃんのせいではないという訳です。
妊娠したら今までよりもていねいに歯や口の手入れをしてください。

◎栄養バッチリの母体が赤ちゃんの丈夫な歯を育てます

赤ちゃんの歯は、おかあさんのおなかの中でその芽ができます。乳歯は、妊娠5週から9週、そして大人の歯も16週ででき始めます。
おかあさんが必要な栄養を十分にとらないと、赤ちゃんの歯の芽が栄養不足になります。 骨やアゴの発達を促すビタミンAやD、妊娠中は腸からの吸収力が高まるカルシウム(骨や歯の成分)等を積極的にとってください。
栄養バランスのよい食事が、赤ちゃんの歯の芽を丈夫に育てます。

◎妊娠と子供の歯について

子供の健全な歯を育てるためのお母さんの役割は、乳歯が生える以前からからもうはじまっています。
妊娠7週目くらいから、乳歯はもうできはじめているからです。 そして、乳歯が顔をのぞかせる頃には、もう永久歯が育ち始めているのです。
妊娠すると歯茎に炎症を起こしやすくなりますが、これはこまめな歯磨きやマッサージなどの プラークコントロールで改善できます。

母親が歯周病にかかっていると、歯茎が健康な人に比べて7.5倍も低体重児を出産する確立が高くなっているのです。歯周病原菌は、歯茎に炎症を起こすだけでなく、炎症を伝える物質が胎盤を収縮させ、歯周病原菌の毒素が血流を通して胎児の成長に悪影響を及ぼすといわれています。
妊娠したら、歯科医で定期健診することをお勧めします。



虫歯菌の母子感染

◎生まれたばかりの赤ちゃんの口の中には、虫歯菌はいません。それなのに、なぜ虫歯になってしまうのでしょうか?

実は、赤ちゃんの虫歯菌は、お母さんからもらってしまう事が多いのです。
特に虫歯になりやすい保育者から感染すると、子供も保育者と同じように虫歯にかかりやすくなるという報告もあります。


口移しでものを食べさせたり、大人が使った箸で赤ちゃんに食事をさせないように注意しましょう。
赤ちゃんの口に虫歯菌の感染する時期が遅ければ遅いほど、その後の虫歯の本数が少ないというデータがあります。

虫歯菌の感染を遅らせるには、お母さんや周辺の人達が虫歯の治療をし、歯磨きをしっかりして、虫歯菌を減らす努力をしましょう。

虫歯菌の数や虫歯のなりやすさは「唾液検査」で調べることができます。




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